<< March 2024 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 空中庭園 | Main | 日曜日たち >>

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | pookmark |
初、恒川光太郎。
久々に素晴らしい世界観のファンタジーを堪能。
ホラー小説大賞出身作家なので途中ホラー風味なのも良い。

前半は“穏”(おん)という国での日常とその詳細が賢也中心に描かれる。
“穏”は日本と地続きなのに、地図にはのっていない国。
“穏”の住人もまた外の世界を全く知らず独自の慣習で生活している。

その世界の描写と個人名や地名などのネーミングが素晴らしい。
突飛でなくてもとても“穏”らしい少年少女の名前。
禍々しい感じを存分に表現している地名。
そんななか際だっているのが“風わいわい”
神々しい存在なのに、その名前と気さくな口のききかたで一気に好きになる。

後半はがらりと雰囲気が変わり東京に住む茜の視点で話が進む。
そしてラストへ加速度をつけて一気に物語は展開する。

中盤からは一気読み。
話に一切無駄が無く、怖いところはとことん怖く、酷い女はとことん酷い。
ラストはホントに残りこのページ数で話は収束するの?!と心配になるがスッキリとした終わりで良かった。

他の恒川ワールドも堪能したい。是非。
| みもりが読んだ本 | 12:48 | comments(0) | - | pookmark |
| - | 12:48 | - | - | pookmark |
COMMENT
ADD YOUR COMMENT